ジャパンC 「母の父」で見るジャパンカップ [競馬]
トリップトゥパリス(英国)の母の父は、00~01年に世界の競馬を席巻したファンタスティックライト。日本では00年ジャパンCでテイエムオペラオーとメイショウドトウに次ぐ3着だった馬、あるいは01年ドバイシーマクラシックでステイゴールドに差されて2着に敗れた馬、といった方が分かりやすいか。種牡馬としては07年に日本に輸入されて活躍が期待されたものの、これといった産駒が現れず大失敗。その後、11年に英国へ輸出された。
ナイトフラワー(独国)の母の父は、これまた日本で大失敗したパントレセレブル。自身は97年のフランスダービーやパリ大賞典、凱旋門賞を制した名馬だが、日本の軽い芝が合わなかったのか、種牡馬としては全くいい子を出せなかった。また、イトウ(独国)の母の父タイガーヒルは、99年のサンクルー大賞典(仏国)でエルコンドルパサーの2着に好走したものの、同年のジャパンCではスペシャルウィークの10着に敗退。高速馬場に苦しみ、3番人気という高い支持に応えることができなかった。
血統から外国勢を評価すれば劣勢と言わざるを得ないが、前記の通り“母の父”として意外なパワーを発揮する種牡馬がいることも確かだ。外国勢の優勝は05年のアルカセット以来、途絶えている。10年ぶりとなる勝利をかなえ、日本で祖父の威厳を取り戻せるか。熱い走りでレースを盛り上げてほしい。
ジャパンカップデータ分析 [競馬]
世界が注目するビッグレース 「ジャパン・オータムインターナショナル 第35回 ジャパンカップ」
過去20年のジャパンカップ優勝馬延べ20頭中、前年以降に国内外のGI で優勝経験がなかったのは、2003年のタップダンスシチーと2008年のスクリーンヒーローだけである。ちなみに、この2頭はいずれも同年10月以降にJRAのGII を制していた。国内最高額、かつ世界的に見てもトップクラスの賞金が設定されていることもあり、ワールドクラスのGI ウイナーや格の高い前哨戦を勝ち切った馬でないとなかなか優勝争いには加われないレースだ。国内外のスターホースが一堂に会する注目の一戦を制し、世界にその名を轟かせるのはどの馬だろうか。今回は過去10年のレース結果から、好走馬に共通するポイントを分析してみたい。 外国馬は2006年を最後に好走例なし 過去10年の3着以内馬延べ30頭のうち、外国馬は2005年の優勝馬アルカセットと2006年の3着馬ウィジャボードの2頭だけで、3着内率は4.7%にとどまっている。ここ8年連続で3着以内馬が出ていないことを考えても、外国馬は評価を下げたほうがよさそうだ。〔表1〕 調教国 成績 勝率 連対率 3着内率 なお、2005年の優勝馬アルカセットと2006年の3着馬ウィジャボードは、いずれも調教国がイギリスで、同年6月以降にG1 を勝っていた。外国馬を比較する際は、調教国や6月以降の戦績に注目すべきかもしれない。〔表2〕
前走の着順や単勝人気に注目
また、前走がJRAのレースだった日本馬のうち、そのレースの単勝人気が「5番人気以下」だった馬は優勝例がなく、3着内率も7.0%にとどまっている。前走の内容を比較する際は、着順や単勝人気を重視したい。〔表6〕
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ジャパンカップ(JC)1週前追い切り [競馬]
天皇賞(秋)でGI2勝目を挙げたラブリーデイ(栗東・池江泰寿厩舎)。レース後も在厩して調整、11月15日には坂路4F58.7秒をマークしており、今朝19日はCWでレースに向けた1週前追い切りを行っている。
11/19(木) 栗東CW (不良) 馬なり
【 6F87.0-70.2-54.8-39.8-12.2 】
Wコース2頭併せ。プリンスダム(4歳1000万・末一杯)を0.3秒追走して3/4馬身先着。直線は半馬身後ろからジワジワと差を詰め、横に並んだところで相手が一杯に追い出しを開始。ラブリーデイは軽く手綱を押される程度で難なく交わし、3/4馬身先着したところがゴール板。その後も軽めに追われました。
■ラブリーデイはゴール直前からゴール後暫くに重点を置いた稽古をする池江厩舎なので、直線の伸びがイマイチで正直よく思えないことも度々あるんですけど、この一週前は近走では一番と思える内容でした。ほぼ馬なりのまま楽に加速できているので、併せ馬で遅れていた前走天皇賞秋時よりも反応や体のキレが増している印象です。ただ時計はそれほど強調できるものでもなく…。もっとも時計云々では判断できない馬ですし、前走から中2週で2本目の時計なので本数も問題なく順調だと思います。
■ペルーサ(牡8)とジャングルクルーズ(セン6)について、2頭を管理する藤沢和雄調教師。
「ペルーサの前走(天皇賞・GI・7着)は、前半少しゴチャつきました。それがなければ、もう少し着順も良かったかもしれないですね。今日(11/19)は本馬場で追い切りました。時計は遅いですけど、見ての通り動きは良かったですよ。今週末の日曜日に少しやって、来週は水曜日に追い切り、木曜に東京競馬場に輸送予定です。
ペルーサは南芝でアヴニールマルシェ(3歳オープン)、ティソーナ(2歳500万下)を追走し、5ハロン68・6―12・2秒の時計で馬体を並べた。
藤沢和調教師「時計は遅いけど、動きは良かった。来週は(3日間競馬明けで)変則になるけど、使っている馬だから問題ない。水曜にサッと乗って木曜には東京競馬場に移動する予定」
■ジャングルクルーズ 11/18(水) 美浦南W (重) 強め
【 5F66.2-51.3-38.5-12.2 】
Wコース3頭併せ。エグゼビア(5歳500万・馬なり)を1.6秒追走、ダノンゴールド(6歳障害OP・末強め)を1.0秒追走してクビ差遅れ。直線は3頭の最内に入って半馬身後ろから強めに追われましたけど、2頭を交わすことはできずにクビ差遅れました。
遅れはしましたけど時計はなかなかの好時計で、自身5F一番時計で後半のラップも上々です。もっとも軽い稽古が主体の藤沢和雄厩舎なので強めに追うことはそれほどないんですけど、馬場の七分目の重馬場でこのラップは立派。これで先着すればなおのこと良しでしたけど、負荷もかかっているので一週前としてはいい稽古だと思います。
■ミッキークイーン
秋華賞1着の後、ノーザンファームしがらきへ放牧されたミッキークイーン(栗東・池江泰寿厩舎)。11月13日に栗東へ帰厩しており、15日に坂路で時計を出している。今朝19日はCWでジャパンカップ(11月29日・東京芝2400m)に向けた1週前追い切りをCWで行っている。
11/19(木) 栗東CW (不良) 馬なり
【 6F85.9-69.2-53.6-39.2-11.8 】
Wコース2頭併せ。エアカミュゼ(4歳1000万・強め)を0.4秒追走して半馬身先着。直線で馬体が並んでからは馬なりのままじっくりと。直線半ばで軽く合図を出されてスッと加速。1馬身前に出ました。その後は相手が強めに追ったのでやや盛り返されましたけど、抜かれることはなく半馬身しました。
こちらもラブリーデイと同じ池江厩舎で、ゴール後に相手が一杯に追っていましたけど、映像の中では抜かせずにいました。この中間は中4週でこれが2本目の時計。前走秋華賞後は短期放牧に出していることもあって、乗り込み量は少ないです。ただ普段から乗り込まない馬ではあります。これまでのパターンだと最終は終い重点で一杯に追ってくるので、短期放牧で一度緩めた影響を感じさせない好時計&好内容に期待です。
■ゴールドシップ
11/18(水) 栗東坂路 (重) 末一杯 横山典
【 51.3-37.2-24.3-12.3 】
横山典Jを背に坂路末一杯で大きく先着。ハロー明けからそれほど経っていない時間帯なのでそこそこ時計が出やすかったとは思われますけど、重馬場の栗坂で気の悪さも見せずに好時計を出しましたー。
これは掻き込みも力強くて文句なしの好時計&好内容。栗坂51.3は自身3番時計で、この日の6番時計でもあります。末一杯で嫌気も出しませんでしたからね、これだけ動けているなら問題ないですし、この一週前で13本目の時計になりますので、乗り込み量も豊富です。
マイルチャンピオンシップ結果 [競馬]
マイルCS>◇22日=京都◇G1◇芝1600メートル◇3歳上◇出走18頭
モーリス(牡4、堀)が春秋マイル王に輝いた。安田記念以来、5カ月半ぶりの実戦だったが、ライアン・ムーア騎手(32)に導かれ外、外を回る不利もはね返し、快勝した。
「外枠だったがスタートがよく、いい位置につけられた。毎年、お世話になっている堀先生のためにも勝ててよかった」とムーア騎手。同騎手のJRA・G1勝利はエリザベス女王杯2勝、ジャパンC、朝日杯FSに続き、5勝目となった。2着は2年連続でフィエロ(牡6、藤原英)が入った。
馬連(10)(16)は1780円、馬単(16)(10)は3400円、3連複(5)(10)(16)は2000円、3連単(16)(10)(5)は1万2000円。
(注=成績、払戻金などは必ず主催者発行のものと照合してください)
マイルCS2着のフィエロとデムーロ騎手。後方は3着のイスラボニータと蛯名騎手
<マイルCS>◇22日=京都◇G1◇芝1600メートル◇3歳上◇出走18頭
2番人気のフィエロ(牡6、藤原英)は、2年連続の2着に終わった。
スタートを決めて中団で脚をため、直線も伸びた。力は出し切った。M・デムーロ騎手は「残念。いい競馬、いいスタート、いいポジション。でも、勝ったのが強かった。モーリスは久々だったけど強かった」と顔をしかめた。藤原英師は「勝ちたかったけどな。ミルコもうまく乗ってるけど、今日は勝った馬が強かった。(モーリスは)外枠で休み明けやから、付け入る隙があると思ったけど…」と完敗を認めた。勝者をたたえるしかない。
1番人気のイスラボニータ(牡4、栗田博)はスタートが致命傷になった。
ポコンと小さくジャンプしながら出て後方待機を強いられ、内の経済コースから3着まで上がるのが精いっぱい。それでも馬券圏死守はG1馬の意地か。蛯名騎手は「ゲートが駄目だった。挟まるような形になったのは出てないから仕方がない。最後は地力で来たけど・・・」と言葉少な。栗田博師は「ゲートに尽きる。中でソワソワしていたね。いい感じで出せたとは思うんだけど」と話した。